冬 たなたばれ(枝の仕立て)
梨を作るには枝が重要です。 何もしないと枝は上の写真のように地面に垂直に伸びていきます。
垂直な枝のままだと管理が大変です。梨まで高すぎて手が届きません!
そこで、枝を地面に水平に曲げて紐で固定します。
この作業を棚たばれと言います。
春 花粉交配(かふんこうはい)
5月のゴールデンウイーク頃、梨は一斉に花を咲かせます。
桜の花に似た、白くて綺麗な花です。花を摘んできて、専用の機械で花粉を抽出します。
めしべに、抽出した花粉をつけることで花粉交配を行います。
写真の女性が左手に持っている棒の先には耳かきのフワフワが搭載されています。
耳かきのフワフワに花粉をまぶして、めしべにトントンと花粉をつけます。
1回つけただけでは授粉しないので、2〜3回繰り返し授粉します。
ちなみに右側の女性は黒い覆面をしていますね。“ハンコタンナ”と言います。
庄内地方では昔から女性だけ“ハンコタンナ”という覆面をつけて農作業する文化があります。
昔、庄内地方では農作業中の美少女が誘拐されてしまうことが度々あったそうです。
誘拐されないために顔を隠す目的や、単に日焼け防止という説など様々な説があります。
夏 摘果(てきか)
梨の木の隙間にたくさんの小さい梨が見えますね。
これでは梨の数が多すぎて美味しい梨は育ちません!どうする、家康!?
摘果じゃ。そうです、大きくて元気な梨だけを残して、小さい梨を切り捨てます。
そうしないと、栄養が集中せず甘い梨にならないのです。
この作業は収穫直前まで行われます。梨には気の毒ですが、、、
実際に販売される梨は数々の試練を乗り越えた精鋭中の精鋭なのです。
フクちゃんも現場監督として目を光らせています。
秋 ついに収穫!
適度に日焼けした梨から収穫です。農家にとって待ち望んだ瞬間です。
日焼けしすぎては商品になりません。収穫のタイミングにはとても気をつかいます。
収穫された梨はサイズごとにグループ分けされます。小さい順に2L、3L、4L、5Lです。
このように箱詰めされて出荷されます。
商品にならない梨はジャムにしたり、果樹園関係者家族でシェアしたりして美味しくいただきます。
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